売れてるアプリのトップはゲームだけど…実は狙うべきヒットセールスカテゴリーがあるのを知ってた?

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 ゲームといえば専用機…任天堂のWiiにソニーのプレイステーション(Play Station)にマイクロソフトのXbox、あるいはモバイルでもニンテンドー3DSやPSP(プレイステーション・ポータブル)などなどが全盛期だった時代は過去のものとなりつつもあり、すっかり現在ではスマートフォンやタブレットでゲームを満喫するユーザーが増加の一途をたどってきましたよね。当初は、どうせ携帯電話のミニゲームレベルに過ぎない〜との過小評価もあったのは事実ですが、ハイスペックなスマホやタブレットが普及するに至って、もはやゲーム専用機すら顔負けな完成度のゲームアプリが人気を呼ぶことも珍しくなくなってきました!

 ところで、そんなゲームカテゴリーが牽引するアプリマーケットの売上高ではあるものの、どこまで成長は続いていくのでしょうか? やはりそろそろ勢いにも陰りが?

 という心配などよそにして、例えば、上のグラフ画像は、オランダの調査会社のDistimoによって発表された、最新のApp StoreならびにGoogle Playの全売上高に占めるゲームアプリ売上の割合の推移を示したデータなのですが、依然としてゲームの勢いは止まるところを知らないようです。昨年9月から今年9月の1年間でも、引き続きゲームアプリの存在感は、総合的な売上シェアにおいて増し続けるばかりという展開になっていますね。

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 ところで、ゲームアプリが売上の大半を占めるという現象は世界各国で共通に見られているものの、その具体的なシェアに関しては、実は興味深いバラつきが出ているようです。上のグラフ画像にも示されているように、App Storeの中でもゲームの売上シェア(ブルーカラーの棒グラフデータ)が断トツに高いのはグラフ内左端に位置する台湾! なんと84%ものApp Storeの売上がゲームアプリによって占められる人気ぶりですね。おまけに台湾においては、Google Playで有料アプリの販売がスタートしたのが、ごくごく最近の話であるにもかかわらず、すでに89%もの売上をゲームアプリが占めるに至っていますよ。

 なお、Google Playでのゲーム売上の割合(レッドカラーの棒グラフデータ)が高いのは、やはり韓国が世界トップであることに変わりなく、94%という驚異的なシェアをゲームアプリで確保してきています。ここに日本も含めて、全体的にアジアではスマートフォンとタブレットでのゲーム人気が好調なようですね…

 一方、ヨーロッパにおいては、どちらかというと世界でもゲームの売上は低調でもあるそうです。もちろん、欧州諸国においても、全体ではゲームアプリがトップシェアを占めているものの、例えば、世界主要国のうち、最もApp Storeにおけるゲームアプリのシェアが低い、グラフ内右端に位置するドイツに目を向けてみると、ドイツ国内で急成長しているアプリ販売のカテゴリーは、ゲームではなくナビゲーション系の実用アプリなんだとか。さすがは手堅いイメージのドイツ人というところでしょうか。ただ、Distimoの分析によると、こうした国情のドイツにおいても、依然として、Google Playの79%、App Storeの59%の売上がゲームアプリで占められているのは評価されるべきだとしていますよ。

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 国や地域によって差はあるものの、それでもまだまだ伸び続ける可能性が実証されたスマートフォンやタブレットのゲームアプリ〜このフロンティアで成功すべく、決して新規参入の壁こそ低くはないですが、これから世界で革新的なアイデアとハイレベルな完成度のゲームアプリで勝負していくのも悪くはないでしょう。そういう意味では、新アプリやサービスの開発者の前に広がるチャンスは無限大ですよ…

 とはいえ、こうした総合的なランキングを追うだけでは見えてこない死角が存在するのを忘れないようにしたいとも思います。例えば、上のグラフ画像は、米調査会社のBluebox Securityが発表した、今夏の時点でApp Storeにリストアップされている全アプリを、有料アプリはブルーカラーで、無料アプリはレッドカラーにて、カテゴリー別に分類したデータなのですが、トップのゲームや3位のエンターテインメント系の間に割って入る形で、不動のトップ2の座を確保したのが教育カテゴリー! スマートフォンやタブレットで娯楽を楽しむのではなく、本格的に学習を進めようというユーザーの需要は、意外にも非常に高いことが証明されてもいるわけですよね。

 現実的に大人のユーザーのみならず、家庭では子どもにiPadを使わせて学習能力を高めさせたいという教育ママも少なくないことが判明してきていますが、これだけアプリの数が存在するにもかかわらず、ゲームアプリの売上に大きく差をつけられている実態は、なかなかヒットセールスを記録するに至るアプリが出てきていないことをも意味しています。開発者にとっては、逆にそこがチャンスでもあり、教育分野に狙いを定めて新アプリやサービスをリリースしていくことや、エンターテインメントと絡めたエデュテインメント分野に活路を見出すなどなど、まだまだいろいろとヒントは隠されてもいそうですね。

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 なお、同じくBluebox Securityによる貴重な調査結果が上の集計データに示されていますが、無料アプリはすべて除外しつつ、今夏の時点でApp Storeに並ぶ有料アプリのみを全額合計してみたところ、なななんとその金額は111万2900ドルを上回ることが明らかに! まだiPhoneが世に出てから10年も経ちませんけど、日本円にして1億円を優に超える商品ラインナップがそろうマーケット規模へとApp Storeが急成長を遂げてきたのには脱帽ですよね。

 ちなみにカテゴリー別に見たアプリの平均販売価格ですが、有料アプリのみで集計したにもかかわらず、ゲーム(Games)アプリの平均単価は1.69ドルと、まさに薄利多売の世界であることが見てとれるでしょう。一方、最高額の平均単価を記録したのは医療系(Medical)アプリ! いまや専門職業界でもスマートフォンやタブレットの利用は進んでいますから、こうしたニッチな需要を掴み取り、なくてはならない医療系の業務用アプリなどが開発できれば、そもそもの平均販売価格を高めに設定できる分だけ、一気に大成功を収めることだって夢ではなさそうですよ〜

 他にも圧倒的に単価が高いのはビジネス系(Business)や金融系(Finance)のアプリで、優れた完成度を期待できるのであれば、ナビゲーション(Navigation)アプリにお金を払うことはいとわないユーザー層も存在していることが分かります。なにはともあれ、いまや76万種類をはるかに上回るアプリのラインナップでひしめくApp Storeですが、その膨大なリリースアプリの中で、いかにしてゲームカテゴリー以外でヒット作を放てるかを競って、いまも凌ぎを削った開発バトルが繰り広げられていることだけは確かですよね…

Distimo
http://www.distimo.com/

Bluebox Security
http://bluebox.com/