ますます凋落気味なスマホアプリ先進国の米市場…代わって台頭するロシアへ静かなる大注目!

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 iPhoneやAndroidスマートフォン発祥の地というだけあって、長きに渡って世界最大のスマートフォン王国の座をキープした米国は、対応アプリやサービス開発の面でも世界で群を抜いた存在感を見せてきました。なんといっても、FacebookもTwitterもInstagramも、やはり北米生まれでヒットしてきましたし、他にも名だたるスマホアプリは英語をベースに日本国内へと上陸…

 そんな常識的な認識があるのは事実ながら、この流れもさすがに近年は大きく変化してきているようです。例えば、上のグラフ画像は、米調査会社のFlurry Analyticsが今夏に発表した、全世界のiOSおよびAndroid向けアプリの開発元を国別に分析した最新データに基づいていますが、2011年の時点では、世界で35万種類に上る豊富なアプリのうち、その半数近い45%のアプリが米国内で開発されたものでした。

 しかしながら、最新の調査では、米国をベースにリリースされたスマートフォンやタブレット向けアプリの割合は、ついに3割台となる36%にまで落ち着いてきたことが示されていますよ! とりわけ、2011年から2012年にかけては、アプリ開発の米国依存率に大きな差が見られなかったのに対して、この1年間で一気に他のエリアでのアプリ開発が活発化している様子を把握することができますよね〜

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 もちろん、かつてのスマホ超大国であった米国の凋落ぶりとセットで、必ず中国という新たな急成長中のマーケットのことが語られるのは、今回も例外ではありません。上のグラフでは、世界の国別に見た利用アプリの開発元のシェアが比較されていますけど、自国内で誕生してきたアプリの占有率が最も高いのは中国! 実に中国内でリリースされているスマートフォンならびにタブレット向けアプリの3分の2は、中国の開発者によって送り出されたものとなっており、このローカルニーズの強力さは周辺諸国から中国市場を狙う挑戦者たちにとって非常に高い壁となってしまっていますよ…

 今回の脱米国という潮流激化の調査結果を受けて、Flurry Analyticsのサイモン・カラフCEOは「ほんの少し前までは、米国内から世界へアプリをリリースしてきた開発者にとって、他の市場へのローカライズという課題に頭を悩ませる必要性などあまりなかった。しかしながら、米国市場のスマートフォン、タブレット、アプリマーケットが失速し、中国のような新たな市場の成長性の重要度が増すにつれて、こうしたスタンスを改めることを迫られる開発者たちが増加の一途をたどっている。ただ、これまで米国一辺倒だった開発者が、より世界の各国に適応したアプリを送り出すことへのシフトに成功するのが可能かどうかは、今後の展開を見守らなければ分からない」とコメントしており、逆に言うならば、米国外で新サービスやアプリの開発に携わる人々にとっては、とても大きなチャンスが広がっていると見ることもできるのではないでしょうか。

066c ところで、いま最も勢いに乗って伸びるスマートフォンやタブレット市場のフロンティアとしては、中国に加えて、その次なる大国のインドの存在が語られることが多くなってきてはいるものの、これから意外にも急上昇の波に乗ると関係者の間で注目を集める別の市場があります。例えば、左のランキングデータは、超高速ブラウザー開発で知られるノルウェーのOpera Softwareがリリースした「Opera Mediaworks」の広告インプレッションに見るユーザー国別参照ランクなのですが、2013年の最新データで最も衝撃的だった成長国はロシア!

 欧米のトップユーザー諸国に混じって、昨年までは上位10か国に挙げられることすらなかったロシアのスマートフォンユーザーのネット接続率の上昇ぶりが、これまでランキングトップの常連だった欧米各国のシェアが軒並み落ち込みを見せてきているのに対して、非常に対照的に目立っているとのレポートが発表されていますよ。英語のアプリやサービスが、そのまま単純にローカルでヒットすることはないという意味でも、中国と似通って、ロシアという市場の攻略には十分に周到な準備や覚悟が求められてきそうですよね〜

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 ロシアというスマホアプリ市場の成長性を裏付ける他のデータも続々と届き始めています。例えば、上のグラフ画像は、オランダの調査会社のDistimoが以前に発表した、いかにしてアプリマーケットのトップランキングへと食い込めるかの難易度をリサーチしたデータに基づいていますけど、この分野では新興市場に位置づけられるロシア国内でランキング上位を確保するチャレンジは容易なのかと思いきや、すでにロシアの市場規模は、米国・日本・英国という3大アプリマーケットに次ぐレベルに!

 トップ25の無料アプリランキングに表示されるために必要なダウンロード数という意味では、もちろん米国や日本に比べると、ロシアならば少ないダウンロードユーザー数で上位に入ることは可能ですが、インドや中国、メキシコやトルコといった、これからの成長が期待される後発国はおろか、早くも欧州市場でトップクラスのドイツより厳しい競争が繰り広げられていることが明らかになってきています。しかしながら、広大な国土とユーザー数で、豊富なアプリやサービスの土壌になることが大いに期待されるロシアは、いまからでも参入を目指して決してマイナスになることはないエリアであることも確かでしょう。まさにグローバルな視野で、これからヒットする開発アプリのターゲットを定めることが必要な時代を迎えているわけですね…

Flurry Analytics
http://www.flurry.com/

Opera Software
http://www.opera.com/

Distimo
http://www.distimo.com/